悪い時代を言い訳にすることは誰にでもできる。そうしなかったことだけが我々の救いだ。しかしその代償として、我々はいつまでも堂々巡りの悪夢から逃れることができない。だからあいつは、ありえたはずの町を捜して……いつまでもほっつき歩いて……その影を銀板に定着させようとして……」
 歌う男の歌が、気持ち良さそうに続いている。タンバリンを切る音が、単調に、絶え間なく鳴っている。
 市長に発作が襲ってくる。まぶたの上下がめくれ、血走った大きな目玉が転げ落ちそうになる。
 「君は何故、……こんな所に来てしまったんだ。……ここはありえなかった場所だ。……ここに来たら、来てしまったら、一生背負わなければならない……重さが君を襲うはずだ。それに……気がついて、いるのか」
 「終わらせようとしているのかもしれませんよ。悲しい橋の物語なんか、もう誰も聞きたくないのだから」
 野球帽の少年がお盆の上のコップを市長に渡す。水の中でかすかに泡がたっている。市長は咳の発作を懸命に押さえながらうるさそうに体を傾け、少年の手からコップを取る。詩集が奇妙に折りまげられたまま、まだ市長の片方の手に握られている。
 「始まったことはいつか、誰かが終わらせなければいけないんでしょう? それが季節はずれであろうとなかろうと。冬でなければ風が吹かないとは限りません。夏の終わりにも、それにふさわしい風が吹くかもしれない」
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